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最終更新日2023/07/19
Vol.8自分らしい毎日を送るために運動のすすめ
- 監修:
- 国立研究開発法人
国立精神・神経医療研究センター病院
理学療法士 近藤夕騎 先生
第2回
「運動を行う際のポイント」
日常生活に運動を取り入れましょう
NMOSDの方におすすめの運動には、ウォーキング、水泳、ヨガ、体操などさまざまなものがあります。しかし、あまり難しく考えずに自分が少しでも体を動かせそうなものがあったら、そこから始めてみるのもよいと思います。例えば、就寝前にストレッチをするなど、日常生活の中にうまく組み込んで習慣にすることで継続しやすくなるのではないでしょうか。どんな運動をするかよりも、運動を継続することが大切です。最近では、心拍数を簡単に測定できる腕時計やインターネットでのエクササイズ動画など、運動を促すさまざまなツールが登場していますので試してみるのも面白いかもしれません。
なお、服用中の薬剤などによっては、骨が弱くなっている可能性もあります。ケガや転倒には十分に注意して運動を行いましょう。
日常生活の動作に少し動きを加えるだけでも十分運動になります
-
歩ける方:
歩幅を広げて、腕を大きく振る、
遠回りして帰宅するなど -
歩くのは不安定だけど立てる方:
立ち上がるときにゆっくり立つ、
座るときにゆっくり座る、
支えを持たずに座ってみるなど -
立ち上がるのが難しい方:
座ったまま背筋を伸ばす、
遠くの物に手を伸ばして取ってみるなど
※ケガや転倒に注意しましょう
ウートフ現象に注意し、運動の継続を目指しましょう
運動を行う際にNMOSDの方が注意をしなければならない点が「ウートフ現象*」です。運動を行う際は、涼しい時間帯を選び、クーラーを活用し、湿気を逃す素材の服装で、水分補給をしっかり行いましょう。体温が下がっても症状が続く場合はすぐに主治医にご連絡ください。
運動をすると誰しも疲れます。しかし、疲れるからといって運動をしなくなると、体力・筋力も低下し、体が疲れやすくなり、「なるべく疲れないように」と考えてさらに動かなくなる、という悪循環に陥る可能性があります。体力・筋力を維持してあなたらしい生活を長く続けるために、最初から無理をせず、少しの運動から始めてみましょう。
無理のない範囲で運動を続けることがとても大切です。
- *
- ウートフ現象:体温の上昇に伴って、一時的に神経症状が生じたり悪化したりすること
第2回「運動を行う際のポイント」のまとめ
- どんな運動をするのかよりも無理のない範囲で運動を続けていくことが重要
- ウートフ現象やケガ・転倒には十分に注意しましょう
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- 第1回「リハビリテーションと運動療法」
- 第2回「運動を行う際のポイント」