視神経脊髄炎(NMOSD)の情報を提供し、患者さんと家族の
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提供:中外製薬株式会社
最終更新日2024/12/11
2024/10/6開催 みんなに会いに行くin沖縄
2024年10月6日午後、沖縄県の富士通NahaHubにて開催された日本視神経脊髄炎患者会主催「みんなに会いに行くin沖縄」の中で、中外製薬共催セミナーも開催されました。今回の講演では、医療法人おもと会大浜第一病院脳神経内科の城本高志先生をお迎えし、視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD)について、基礎知識から最新の治療ガイドライン、日常生活での工夫や利用可能な支援制度まで、幅広いお話がありました。
再発予防治療が充実
NMOSDの治療においては再発予防が非常に重要であることが強調されました。再発や発作が起こると、その度に身体機能に大きな影響を与えるため、早期治療と発作の抑制が患者さんの生活の質を守る鍵となります。2023年に多発性硬化症・視神経脊髄炎スペクトラム障害診療ガイドラインが改訂され、アクアポリン4(AQP4)抗体陽性の患者さんに対して、生物学的製剤が早期治療から選択肢として推奨されるようになりました。これにより再発予防の効果がさらに期待されています。
日常の工夫
運動、睡眠、食事、ストレス管理といった生活習慣の重要性に加え、城本先生は近年注目されている医学のトピックスとして、マインドフルネス(瞑想)についてお話しされました。
マインドフルネスとは、今この瞬間の体験に意識を向け、評価せずにただ感じることを指します。
マインドフルネス――30秒でできる呼吸の瞑想
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1.姿勢を整える
背筋を伸ばし、目を軽く閉じるか、
斜め下を見ます。 -
2.呼吸に集中
お腹や胸が膨らむ感覚をつかみながら、
吸う息・吐く息に意識を向けます。 -
3.体の感覚に気づく
空気の冷たさや温かさ、
身体感覚の変化を感じ取ります。 -
4.30秒間呼吸に集中
30秒間、ただ自分の呼吸に集中していきます。
こうして、脳の活動を鎮静化することで、ストレスや不安、うつ症状の緩和に役立つとされています。また、深呼吸をして呼吸を整えることで血圧が下がるなど、身体的な効果も期待できます。
結び~未来に向けた希望~
NMOSDに関する研究は日々進展しており、新しい治療法や診断技術の開発が進んでいます。城本先生は、病院での治療だけでなく、日常生活や心のケアの重要性、そしてみんなで手を取り合い共に歩むことの大切さを強調しました。
左:患者会代表 坂井田真実子さん 右:城本先生