プロジェクトについて

NMOSDとは？
(視神経脊髄炎スペクトラム障害)

NMOSDは、かつては同じ疾患とされていた多発性硬化症(MS)とともに難病指定されている、脳や脊髄、視神経の病気で、自分の細胞を間違って攻撃してしまう「自己免疫疾患」のひとつ。

日本全国で患者数
約

症状は全身に及び、手足の痺れや視野が欠けたりすることによって日常生活に大きな影響を与える可能性がある難病です。

出典：視神経脊髄炎（NMOSD）Online
https://nmosd-online.jp/about/nmosd/#content
2023年5月19日閲覧

NMOSDについてもっと詳しく

多くの難病と同様、
そもそもNMOSD自体の認知度は低く、

症状は一人ひとり異なる上に、
日によって違うこともあります。

自己免疫疾患は他者から症状が
見えづらいことも多く、
NMOSDは
「人に説明することが難しい病気」
のひとつです。

そして、そんな「分かりにくい」
病気がゆえに、
分かったつもりになった 決めつけ、無関心… といった周囲からの
「一方的なコミュニケーション」に、 傷つき苦しむ患者さんも多いようです。

しかし
「一方的なコミュニケーション」
で傷つく、あるいは
傷つけてしまうことは
誰にでも起こりえます。

理解できないものと出会った時、
人は考えることをやめて
しまいがちですが、
一人ひとりが当たり前に
別々の価値観を抱え、
お互いを理解することが難しい
この社会では、

むしろ
「分からないこと」は、
コミュニケーションの
スタートラインであるはずです。

「分からなさ」に
背を向けず、
まっすぐ向き合う。

そんなコミュニケーションの形が
世の中に増えていくことが、
NMOSDという難病を理解するためにも、

そして誰もが
生きやすい社会をつくる
ためにも必要だと思います。

yama's Profile

SNSを中心にネット上で注目を集める新世代シンガー「yama」
2018年よりYoutubeをベースにカバー曲を公開し活動をスタート。
2020年4月に自身初のオリジナルとしてリリースされたボカロPくじらが手掛けた楽曲「春を告げる」はSNSをきっかけに爆速的にリスナーの心を掴み、あらゆるヒットチャートでトップにランクイン。
また2022年に放送されたTVアニメ『SPY×FAMILY』の第2期EDテーマである「色彩」ではボカロPくじらと約3年ぶりのタッグを組んだ。
2023年4月から放送のTVアニメ「機動戦士ガンダム 水星の魔女」Season2ではOPテーマを担当するなど、現在の音楽シーンを象徴するアーティストの1人。

他者から貼られるレッテルと闘い続けてきた
アーティストであるyama。
誰もが抱える孤独や葛藤をテーマにした曲づくりと、
真摯に自分と社会との関係性を問い続ける
姿勢を理由に
今回のプロジェクトへの参加を
オファーしました。

楽曲自体や物語が広がっていくことを通じて、
一人ひとりの心の形と向き合うことの大切さを
思い出すきっかけを共に作っていきます。

あなたの「コミュニケーションにおけるモヤモヤ、
葛藤」に
まつわるエピソードを教えてください。

• 言葉で伝えられた気持ちよりも言葉にできなかった想いが本当の自分だった

• こうしたらいいのにああしたらいいのにわかっていても中々口に出せず心の中でとどめてしまう。わかっているのにできないし、相談しようとしても考えすぎて結局自分の中で留めてしまうことが多い。結局考えすぎてしまうというのが自分の中で邪魔をいつでもしていて、いつも心に蓋をしているのを感じてしまう。考えたってしょうがないとわかっていても考えちゃう。

• 伝えたいことはちゃんと理解してるはずなのに、上手く言葉が出てこなかったり、ちゃんと意思疎通が取れていなくて悪い方向に誤解されてしまうことがあって辛くなります。
  人が嫌いなわけではないし、話すことは好きなたけど、会話をすることにとても不安を感じ、怖くなることがあります。
  心が折れそうになることもあるけれど、それでもコミュニケーションを取ることで得られることが沢山あるので、いろんな人とコミュニケーションを取ることを諦めたくないです。

• 私は自分の思っていることや考えを人に伝えるのが苦手です。自分の話をすることも得意ではないので、主に話を聴く側になるのですが、例えば友人が悩みをわたしに話してくれても、自分は悩みを友人に言わない（言えない）ので「〇〇は悩みがなくていいよね」と言われたことがあります。わたしが言わないだけであって悩みのない人間なんていないと思ってます。それでも私はその言葉に対して笑って誤魔化すことしか出来ず、自分の思っていることを伝えられません。もちろん中にはそんな私の性格を分かってくれる子もいますが社会に出て、世界が広がると更に難しいな…と感じています。

• 過去のトラウマとか自分の考えを初めて言語化してみようと思います。
  考えを言葉にするのは疲れるし面倒くさいと思って避けてきてたけど、この機会に挑戦してみます。
  過去に仲の良かった友達から嫌な言葉を言われて(今考えれば言われた気がしただけで言われてないのかもしれない)すごい傷ついて、その体験がトラウマになってそれ以来裏切られることが怖くなってあまり人と仲良くなりすぎないようにしてきた。やっぱり親友ぐらい仲良くなるってことはその分裏切られたときのショックも大きいと思う。だからあんまり自分のことを人に明かさずに関わりすぎないようにしてきた。もちろん自分の全てを話せるような友達もできなかった。たまに誰かと仲良くなったときも嫌われるのが怖くて嫌われないように努力してきた。
  でもそれだと常に周りの目を気にしながら過ごさないといけないから疲れるし、楽しくないとあるとき気づいた。それからは来る者拒まず去るもの追わず、みたいな感じです。そうすれば期待をしなくなるから疲れないし楽になります。でも寂しいし、孤独をとても感じます。なんか悲しい考え方だなとも思います。何でも話し合える関係が羨ましく思うし、親友も欲しいなーと思ったりします。でも自分にとってはそれが簡単なことでない気がします。
  でもこんな気持ちは誰にも伝わらないだろうと思って誰にも言わないできました。あとはこんなことを言って引かれないだろうか…と心配していたのもあります。
  
  yamaさんに会って曲や話を聞いて自分の中で共感できることがたくさんあって、自分は言葉にするのがうまくないからなんて言えばいいか分からないような言葉をyamaさんは言葉にしてくれていて、自分はこう思ってたんだなとか、自分の考えを理解してくれる人がいる安心感や心強さを勝手に持ってます。だから本当にyamaさんに救われてます。トラウマは今もあっていつ無くなるかは分からないし、裏切られるのは怖いけど信頼できる人が見つかったら勇気を出しては自分なりに想いを伝えていきたいと最近は思い始めてます。
  
  始めて言語化したので全部は伝えられてない気がするのですが時間をかけて書いてみました。

• 長年、親族間の付き合いが苦痛で仕方がなかった。
  「自分はこの中に居てはいけない人間なのだ」と、思い込んでいた。
  先日叔母から「お前が一番苦労してきた、何も出来なくて済まなかった」
  と、言われた時に心が救われた。
  
  血の繋がりがあっても思いを伝えることは難しい。
  他人なら尚更だと思う。
  今は何でも高速で進んでしまう世界。
  ちょっと立ち止まって周りを見渡し耳を傾けることが自分の理解や他人を思いやることに繋がるのではないかと思う。
  
  yamaさんの歌声が沢山の人の心に響き、無関心を乗り越え、まずは考えてみるという機会が生まれることを心から願っています。

• 私は低身長ながらもボーイッシュな容姿だ。
  服装も好んでメンズっぽいものを選択するが、スーパーやショッピングモールのトイレを借りる時、少しだけ困ることがある。
  当然の如く女性トイレを借りるのだけれど、よく男性に間違われる事だ。
  あからさまに不審な目で見られることもあれば、たまに「男か女か分からないわ、ややこしいわね」といった捨て台詞を浴びせられることも。
  自分自身でも中性っぽいと自覚しているし、現に男性っぽい服装で髪も短いものだから、仕方がないと分かってはいるものの気にしないわけじゃない。
  自分が好んで選んだ髪型、自分が似合うと思って選択した服装。
  誰に認められなくても自分はそれでいいと信じているけれど、悲しきかな、世間は眼に映るものが全て。
  声に出さなければ、何事も伝わらない。

• 自分は子供の頃から吃音があり、スムーズに言葉が出せないせいで会話が上手く続かなかったり、吃音を知らない相手をイラつかせてしまったりと、吃音を背負いながらどんな風にコミュニケーションをとれば良いのか悩んだことが何度もあります。
  それでも誰かに思いを伝える手段は、自分の口から言葉を発すること以外にないと思っていたので、塞ぎ込まずに努力して、ゆっくりではありますが誰とでも話せるようになれました。
  誰かにとってコミュニケーションをとる事は簡単なのかもしれないけど、自分にとっては、いまだに難しいことなので、そんな自分のことを分かってくれる人たちにこれからも出会えたら嬉しいです。

• 私は小さな頃から相手のちょっとした表情の違いなどから相手の気持ちを察してしまい、人の顔色を伺いながら過ごしてきました。
  また、人が怒っているのを見たり聞いたりするのが苦手で、自分が怒られているのではないのに、怖くて胸がぎゅーっと締め付けられる感覚があります。これらのことから相手を怒らせないように、嫌われないように言葉を選んでコミュニケーションを取ってきました。このように言葉を選んで考えて話すのが大変なのでなるべく話さなくても良い状況を考えて生活してきたのでコミュニケーションを取るのが苦手です。
  これに加えて、考え込みすぎてしまう性格であるため、「私がこうしたらみんなはこう思うかな。」とかまだ起きてもいないことを不安に思ったり、常に最悪の場合を考えてしまい、思うように勉強できなかったり、食欲がなくなってしまったりします。このことを家族に話すと「考えなければいいじゃん。」と言われてしまい、『それが無理なんだよー！』と心の中で思っています。考え込まない性格の方からしたら私が考え込んで悩んでいるのは、きっと訳のわからないことなのだろうと分かっていても、分かってもらえないのが辛くて、『なんでこんな事で考え込んでいるんだろう。』と自分でもどうして考えてしまうのかわからない状態です。
  考えなければ良い。そう分かっていてもふと気づくと考えてしまっている。考え込まなくなる日は来るのか、一生考え込んで心を擦り減らして生きていくのか、そんなことまで思っています。
  でも高校生になり、自分の性格について分かってきたおかげで、相手の気持ちがわかることや考え込む性格を活かして医療職に就きたいなと思い、医療従事者になるという大きな目標が持てました。今までの私は夢もない、趣味もない、何のために生きているのかが分からなくて、食べることが唯一の楽しみだったのに、悩み事が日に日に増え、コミュニケーションを取るのが苦手なので誰にも話せず、食欲もなくなり、唯一の楽しみも失って…という状況で、一生こう過ごしていくんだな、と思っていたけれど、性格を活かした仕事を見つけてその仕事に就けるように努力する日々は以前とは比べ物にならいほど充実しています。悩んだり顔色を伺いながら生活するのは変わらないけれど、この性格のおかげで一つの大きな目標ができて毎日を充実させられているから自分の性格をしっかり理解してあげるのは本当に大切だということに自分の性格によって気付かされました。今、高校3年生で受験勉強に追われています。目標に向かって努力するのはとても大変ですが楽しいです。コミュニケーションのことで悩んでいる方々が自分の能力を1番に発揮できる場所を見つけられることを願っています。

• 中学2年の時、担任の先生にいじめられていました。
  ある日、カンニングをしたと誤解され必死に説明をしましたがわかってもらえませんでした。
  
  ただ、友人が僕を庇ってくれ先生に対して僕がやっていないことを力説してくれました。
  
  誰かの誤解を招いても、誰かが信じてくれるだけでかなり気持ちが楽になることがわかり救われました。

• 難病とは違いますが、コミュニケーションにおいて、似たような悩みがあります。
  私にはオープンにできない部分があって、そのことで他人と深く関わることができません。それは、自分の本質や生き方に関わるため、隠したまま付き合おうとすると、どうしても嘘をつくことになり、心が疲れてしまいます。
  自分のことを知られたくない、嘘をつきたくない。だから、あまり親しくならないように、距離を詰められないように、常に仮面をつけて、相手との間に壁を作って、コミュニケーションをとっています。
  でも本当は、ありのままの自分でいたいし、他人と深く関わってもみたい。
  コミュニケーションを、息の詰まるものではなく、もっと開放的で安心できるものにしたい。
  世の中の多くの人が当たり前にできていることが、私にはできない。それができるようになったら、生きててよかったと思えるのかな。
  他人と分かり合えるって、当たり前のようだけど、本当に特別で素敵なことだと思います。

• 私は自分の考えを伝える事が苦手で、一生懸命話しても正確に相手に伝わった事がありません。主人は語彙力もあり、頭の回転も早いので、私はその言葉に納得してしまいます。自分の意見など低レベルで恥ずかしい。と本音は言えずにいました。ある時、育児の不満が少し積み重なり、大爆発。思いを伝えずにはいられませんでした。涙でぐちゃぐちゃになりながら、思いをぶちまけ、酷い言葉も使いました。しかし、主人は私の話を静かに聞いてくれ、「僕は君じゃないから、君と全く同じ様に子供と接する事は出来ない。でも、子供を大切に思う気持ちは同じだし、言葉で伝えて共有する事はできる。相違はあると思うけど、そこからお互い納得して育児が出来るような解決策を考えよう。」と話してくれました。そうか。自分が勝手に相手へのイメージを膨らませて、会話の壁を高くしてしまってたんだ。一方的な会話だと思っていた主人の話は、言葉の表現力の差はあっても、私と同じ目線、目標でいてくれたんだ。と気づき、とても幸せな気持ちになりました。
  そんな主人と、プラネタリウムを見に行った時に素敵な話がありました。「北極星はずっと同じ星が目印にされている訳では無い。月や太陽の引力によって、地球の自転軸が首振り運動をし、その時の自転軸の先にある1番明るい星が北極星として位置づくのだ。それは、まるで人の人生と同じではないか。良い時悪い時とフラフラと彷徨いながら、でも1番大事な物は必ず中心にある。」
  私達夫婦もきっと良い事ばかりの人生では無いと思いますが、2人の進むべき光を見失わず、歩いていきたいと思います。

• 私はお風呂の時間が嫌いです。
  その日の出来事について、1人で反省会をしてしまうからです。
  友達との会話を思い出しては、「あれは余計な一言だったかも」と気づき、だんだんネガティヴな気持ちに支配されます。
  「傷つけてしまっていないだろうか」と不安になり、
  「あんなこと言わなければよかった」と後悔し
  自分自身にうんざりします。
  誰かを傷つけるようなことを言ってしまったくせに
  1人になると後悔して悲しくなるくらいなら
  いっそのこと人を傷つけてもなんとも思わない極悪人になった方が
  幸せでいられるかもな、なんて思ってしまったこともあります。
  そんな自分の黒い感情を溶かしてくれたのは、とある人からの言葉でした。
  「1人になるとウジウジ思い出してしまうのは、それだけ大切に想っているからだろう？」
  この言葉は、悩んでいる自分を丸ごと受け入れてくれました。
  この言葉を受け取ってからも、1人反省会はしてしまうし、相変わらずコミュニケーションで悩むことはありますが
  「ウジウジ悩んでしまうくらい自分にとっては大切なことなんだ」と思えるだけでとても救われます。

• 「一方的なコミュニケーション」という言葉で自分が思い出すのは
  自分にとっての「好き」や「幸せ」を否定された瞬間です
  私が「その人」や「その作品」を好きであることで、誰かに迷惑をかけている訳でもないのに
  幸せの基準なんて人それぞれなのに
  私の中で溢れ出てきた「幸せ」という感情に正解不正解なんてないのに
  あなたが私の好きなものを好きにならなくてもいいから、ただただ受け入れてほしい

• 大学生の頃に関わっていた人たちとは、正直うまく馴染めず、上辺の関係だった
  忘れられない悲しい記憶は、大好きなおじいちゃんが倒れた時の周りの反応だった
  周りに話しても、ネガティヴな話を極端に嫌っていたのか「大変だねー」で片づけられてしまった
  今振り返れば、お互い本心でじっくり語り合う関係性になれていなかっただけかもしれないが
  当時の自分にとっては、勇気を出して伝えた自分の不安や悲しさ、もどかしさがなかったことにされたような、
  のれんに腕押しのような感覚を覚えてとても寂しくなった
  どんなに大変だったかまでは理解しなくてもいいけど
  抱えていた感情を少しでもいいから共有させてほしかった

• いつも笑顔で、人と穏やかに接するように、気を遣わせないように、そんな風に生きてきたら「何を考えているかわからない」「本心が見えない」「○○さんは優しいから」そう言われるようになった。
  そうやって周りから思われていると気付いてから、さらに本当の自分を出せなくなった。
  周りが自分に抱いている「つくられた自分」の枠からはみ出すのが怖くなった。
  それでいいのかと自分に問うけれど、答えは未だに出ていない。
  本当のことは自分がわかっていればいいと思う反面、本当はそうじゃないのに何故わかってくれないの？と思う気持ちが噴き出してきそうになる時もある。
  自分で自分に「笑顔の仮面」を付けたくせに自分で苦しんでいるのならば、外せばいいのに。でも出来ない。
  何故ならそれも「自分」だからだ。

• 自分は、人とコミュニケーションを取るのが苦手で、距離の詰め方が下手くそです。気づくと大好きだった人がいなくなってたり、友達だった人と仲良く出来なくなってたり。何をしても満たされないきがしてしまいます。友達と楽しくしてても、偽善じゃないか、建前じゃないかって疑ってしまいます。音楽とか、ゲームとか、アニメとか、好きなもので自分を埋めて自分の形を保ってるような気がします。どうすれば生きやすいんだろうって考えてしまう。

• 大切な人が辛い思いをしている時、
  大切だからこそ、うまく言葉をかけられなくてもどかしい気持ちになります
  触れてしまうと今にも壊れそうだから
  良かれと思った言葉で、かえって傷つけてしまうのではないかと、声をかけるのを躊躇ってしまいます
  でも、その人がネガティブな気持ちに押しつぶされてしまわぬように、
  ここにあなたの味方はいるんだよって伝えたい
  やわらかな陽だまりのようなあたたかさで包み込んであげたい
  物理的に寄り添えない時は、やっぱり言葉で伝えるしかないのかなと思います
  どうしたらその人の心に寄り添うことができるのか
  自分の中では答えが出せていない問題です。

• 分からなさを越えていくには、
  分からなさを「認める」ことが大切だと思います
  つまり、
  分からないことが問題なのではなく
  分からないことを「なかったことにする」ことが問題なのではないかと考えます
  なぜなら、世の中には分かりたくても分かることのできないことがたくさんあるからです
  私は香りにまつわる仕事をしています
  香りは人によって感じやすい成分、感じづらい・感じられない成分があります
  そのため同じ香りを嗅いでいても、人によって感じ方は異なります
  仕事を始めたばかりの頃は、頭では分かっていても
  周りの人と香りの感じ方が異なると「自分が間違っているのではないか」と不安になりました
  そんな時、先輩が「確かに、嗅覚は訓練で鍛えることができる。でも、そもそも香りの感じ方は人によって異なるものなのだから、正解、不正解はないんだよ」と教えてくれました
  私がどんな風に香りを感じたのか、私以外の人は分かることができないけれど
  「自分がAと捉えていた部分を、あなたはBと捉えていたのかもしれない」と互いを尊重しながら寄り添うことはできます
  もし「そんな風には感じない！あなたは間違っている！」と自分の感覚を全否定されたら
  とても傷つくし、疎外感や孤独感に襲われるでしょう。
  一人一人香りの感じ方が違うからこそ
  自分1人では気がつけなかった点を誰かが指摘してくれて
  より良い香り創りができるのだと思います
  だから
  分かれないことは分かれないままでも良くて、
  分からないことを受け止めて
  分からないからこそ
  分かる人の声に耳を傾けて、より良い選択ができればいいのかなと思います。

• 自分の好きを信じていたいけど学校の子のほとんどは自分と好きなものが合わないから話に入れなくて「バカにされたら」や、「自分が好きなものを笑われたら」と考えてしまい自分の好きという感情に蓋をしてしまうこと。
  そして、みんなはこんなにも自分の気持ちを出せているのに、なんで自分は自分の気持ちを表現できないのだろうという自分が好きなことや人にも失礼なことをしてしまっていること。

• ずっと生きづらさを抱えながら、それが何なのかわからず生きてきた。大きくなって、自分は、普通の子ども時代を送れず、感情を圧し殺して生きてきたんだと気付いた。でも普通の人に思われたくて、コミニュケーションも常に「普通、こういう時は何て言うだろう。どうリアクションするだろう」と頭で考えている。自分の辛さや苦しさは、同じ体験をした人じゃないとわからない。言葉というツールでは全てを説明することはできないし、理解してもらえる自信もないから、誰かに話そうとも思わない。でも、心のどこかで、わかってほしい、共感してほしいと思っている自分がいるのはなぜだろう。

• 「分からなさ」を乗り越えるという事に、必ずしも「言葉」がいるとは思いません。言葉で伝えないと分からないと言われる事が多いですが、理解したいけど何と声をかけたら良いか分からない人もいると思います。
  ただ、黙ってそばにいてくれるだけで良いと思うんです。そっと肩に手を置くだけでも、隣に座っているだけでも、一緒に泣くだけでも…
  それだけで温かいし、気持ちは伝わる気がします。

シェアする